『暴君様は優しくなりたい』1話のあらすじを、感想・考察と一緒に紹介していくよ! ※ ネタバレあり
こちらでは、1歳児の育児と手元がおぼつかない家事に奮闘している中で、スキマ時間という名の休息を見つけては漫画を読み、今までにも600冊ほど買って読んできた生粋の漫画オタクの私が、今ハマっている『暴君様は優しくなりたい』の感想や疑問、考察を書いています!
『暴君様は優しくなりたい』1話あらすじ ※ ネタバレあり
※ 以下、1話のネタバレを含む記事になるので、見たくないよという方はご注意ください。
表紙の美しく女神様のような方が、暴君と言われているドロシア。
どこからどう見ても見た目も心も綺麗で優しい人にしか見えないので、何かがきっかけとして暴君となったのか、それとも二重人格のような表と裏が激し目だと言うのか、そこにはどういった物語があるのでしょうか・・・。
それでは、1話のあらすじに行ってみましょう!!
後悔は繰り返さない
物語の舞台である帝国ウベラは、光の精霊に力を借りているミリオネア一族と闇の精霊を操るフリード一族によって作られ、帝国の唯一無二の存在となっていました。
そんな大帝国ウベラの皇女ドロシア・ミリオネアは、皇太子であり自分の兄を刺し殺した「暴君」だったのです。
帝国の唯一無二の存在であるミリオネアの皇太子を、妹が殺してしまうなんてとてつもない大事。一体何があったのか・・・。
しかしドロシアは暴君となって数々の悪事を行い、誰も得しない、自分ですら全てを失い狂った人生に、後悔を抱えながら終止符を打たれるのでした。
後悔していたのなら、根っからの暴君というわけではなさそう。
そして暴君だったドロシアに与えられた最後のチャンス、「私の二度目の人生」。
今回は「優しく生きる」ことを心に誓うのでした。
破滅、そして新たな二度目の人生
暴君と呼ばれたドロシアは紛れもない「悪」でした。
皇太子を殺したことにより皇帝となったドロシアは、邪魔する者を消し去り思うがままに力を手に入れていきます。
しかしその先に待っていたのは「破滅」。
全て思い通りにしても、それが悪い道を走ってのことであれば、その先に幸せはないんだよね・・・。
愛する人には憎まれながら先立たれ、民衆の怒りが爆発し、これまでの悪事を後悔する中処刑されました。
そしてふと目覚めると、もう一度ドロシア・ミリオネアとして誕生していたのです。
レイモンドを殺したことこそ、暴君としての後悔の始まり。
今のこの人生は、悪となり後悔したことをやり直せるチャンスだと、ドロシアは考えました。
前世の教訓を生かし、元々持っていたであろう優しい心を大事にしてほしい!
残酷な父親
皇帝でありドロシアの父親カルノンは、ドロシアが産まれたときから忌み嫌っていました。
それは、ミリオネアにとってとても重要な光の精霊を操る力がないから。
そしてもう一つの大きな出来事、ドロシアの母でありカルノンにとって最愛の妻アリスが、ドロシアを産んだと同時に亡くなってしまったから。
ドロシアは努力していろんな手法で父親の気を引こうと必死でした。
しかしドロシアが産まれたせいで愛する妻が亡くなったと考える彼の目には、一切映ることがありません。
なんでそこでドロシアが悪いことになる!?父親の愛を求め続ける姿を想像すると胸が張り裂けそうだ。泣
そんな中レイモンドは、この国を背負っていく者としての勉強もせず遊んでばかりで、お気楽な日々を過ごしているのにもかかわらず、皇太子で精霊も操る力があるというだけで愛しながら育ててきたのです。
自分があまりにも辛い境遇にいるのに、何も考えていない脳天気さんに苛立ちを覚えるのはしょうがないよ。
二度目の人生では優しくなるためにカルノンと関わらないのが一番と割り切っていましたが、庭園を散歩しているときに出会ってしまい、そこで最悪な言葉を浴びせられたのです・・・。
『暴君様は優しくなりたい』1話を読んだ感想
1話を読んだ私の感想です!
こんなにも可愛らしい少女が残虐な暴君になってしまうなんて、とても悲しいお話ですね。
勉学にも励んで、皇帝の子として努力もできる素晴らしい子なのに・・・。
この国を背負っていく皇太子であり、実の兄を殺害したのには衝撃を受けました。
妹想いで性格も優しそうなレイになぜそんな仕打ちをしたのかと疑問でしたが、その答えは想像を絶するものでした。
お父さん、何してるの・・・。
精霊を操れないのは仕方ないし、何かがきっかけでその力が宿るかもしれない。
それにそれだけで子どもの価値観を決めるのはおかしな話です。
でもなんと言ってもドロシーに嫌悪感を抱いてしまった1番の理由は、ドロシーを産んだことで愛する妻が亡くなったことなのでしょう。
最愛の人が亡くなってしまったことには同情する。
ドロシーの誕生を祝う暇もなく、計り知れない悲しみに陥ったのはしょうがない、当たり前のことだと思います。
しかしその悲しみ、やるせなさをドロシーにぶつけるのはお門違いも甚だしいですね。
出産のリスクを分かってないし、最愛の妻アリスが身を削ってでも産んだ子を、忘れ形見、残してくれた大切な宝物としてむしろ大事に愛情を込めて育てるべきだよ!
あなたの妻は天国からそんな光景を見て、どんな気分でいるでしょうね。
さんざん一度目の人生でもドロシーを蔑ろにしレイだけを優遇して差別してきたのに、二度目の人生でも、庭園で会ったときの一言目があまりにも残酷すぎる・・・。
今回はカルノンに関わらなくていいと割り切ってはいたけど、あんなに愛を求めていた父親に言われる言葉は想像以上に心に重くのしかかっていることだと思います。
ありえない。カルノンは元々縁を切りたいぐらいだったかもしれないけど、その前にこっちからこんな父親願い下げだわと言いたい。
親の軽く発した言葉が子どもにとってどれだけ重みがあるか、分からないの!!?
分からないんだろうね!!!
レイも妹のことを想っているのなら、二人の間に入って少しでも関係を和らげるとか、なんとかできなかったのか・・・!!泣
絶対絶対いけないことですが、こんな環境で育ってきたドロシーが黒い感情に覆い尽くされ、暴君となり人を傷つけてしまうのも仕方ないと言いたくなってしまいます!!
悲しみ、苦しみ、憎しみ、怒り。もうこの1話の時点で感情がぐっちゃぐちゃだよ・・・。
『暴君様は優しくなりたい』1話の疑問点と少しの考察
私が思う1話での疑問点、考察する点は2つです。
・カルノンはドロシーに対して、本当に一切の愛情はなかったのか
・レイとメイドのサリーは、ドロシーの境遇に気付いていなかったのか
カルノンはドロシーに対して、本当に一切の愛情はなかったのか
ここまで見ている限りは、ドロシーへの愛情は一切持ち合わせていないように見えますね。
もうこれが父親だなんて嘘のような話。でもドロシーにとっては最も愛を欲する相手なのが切ないぃぃぃ・・・。
ドロシーが産まれる前、妻アリスが生きていた頃は二人の愛の結晶レイを大事に育てていたのでしょう。
レイの穏やかで優しい性格を見れば、大切にされてきたのがよく分かります。
愛情たっぷりに溢れるほど甘々に育てられていたんだろうな~。だけどドロシーにはそんなことが一度もないから平和ぼけしているようなレイを妬んでしまうんだよね。
このことからカルノンは決して子どもが嫌いなわけではなく、愛する人との愛する子、レイはもちろんドロシーも望まれて、誕生を楽しみに待ちに待っていたのではないかと思います。
レイの様子を見る限り、アリスが亡くなっていなかったら、とても大事に愛情を込めて育てられていたような気がする・・・。
しかし出産は命がけ、必ずしも母子ともに健康でいられるとは限りません。
まさか自分の妻が、なんて想像も覚悟もしていなかったのでしょう。
想像を絶する悲しみに直面し、あまりにも大きい感情をどこにぶつけたらいいのか、その矛先がドロシーに向いてしまったんですね。
なんでそこで何の罪もないドロシーに!!その選択は誰も幸せにならないよ。あなたの愛しているアリスもどういう気持ちだと思う?泣
突然の出来事に一時の感情でドロシーに父親として最低な態度を取って、一度取り返しがつかないようなことをするとその後も引きずってしまい、自分でも収拾をつけることができなくなったのではないでしょうか?
アリスのことに関しても心の整理がずっとできておらず、それによってドロシーにも今だに当時と同じような態度をしてしまうのかも。
そのときは悲しみややるせなさが大爆発していただろうけど、少し時間が経って冷静になってくると、やはりドロシーも愛する人との大切な子。
頭では亡くなったのがドロシーのせいではないと分かっていて、愛情が少しは芽生えていたとしても、それを認めるにはもうすでに簡単なことではなくなっているのかなと思いました。
にしてもぜんっっっぜん許せないけどね!同情の余地なし!!諸悪の根源!!!
レイとメイドのサリーは、ドロシーの境遇に気付いていなかったのか
レイはおそらく本当にドロシーのことが大好きで、いつも後を追いかけていますね。
自分だけが愛されているから、愛されていないドロシーを蔑むとか、そんな黒い感情は感じられないね。
しかしこれだけくっついているのに、いつでも笑顔で顔色一つ変えず話しかけている。
それだけ一緒にいれば、ドロシーがどれだけ辛く悲しい状況にいるのか、少しでも気付くような気がします。
どれだけ鈍感な人でも、さすがに少しぐらいは思うところがあるんじゃない?
レイはカルノンとアリスも生きていた頃は存分に二人からの愛情をもらい、望んだもの全てが叶い何不自由なく充実した生活を送って、幸せいっぱい頭の中がほわほわお花畑になっていたのでしょうか。
表面の幸せな部分しか見えてなかったのかな?だとしたら自分の都合が良いようにしか見てないし、妹想いのお兄ちゃんとはかけ離れてるよ・・・。
妹のことを可愛がっているなら、ドロシーと自分の扱いの差に気づき、ドロシーがどんな気持ちで毎日を過ごしているか話を聞いたり、レイからカルノンに物申したりと、してほしかったな・・・。
状況は変わらなかったとしても、少しでもドロシーの感情に寄り添って一緒に悲しみを抱えることができたなら、あんな悲惨な未来は来なかったのかもしれないね。
そうは言ってもあの堅物のことだから、もしレイが何か言っていたとしても、ドロシーのことに関しては一切聞く耳を持っていなかっただけなのかもしれないですが。
まぁこの可能性も十分ある。結局はカルノンが元凶なんだし。
サリーもいつからミリオネア家にいるか分かりませんが、なんとなく長い間ミリオネア家をメイドとして支えてきているような気がします。
そしてドロシー付きのメイドになったのならなおさら、カルノンとの関係が最悪なこともよく見えていると思います。
それにもかかわらず、ドロシーの賢さや物覚えの良さを見るやいなや「皇帝陛下にも伝えなくては」だなんて。
えーーーーーなんでそうなる!?絶対嫌な思いするのが目に見えてる!
さんざん蔑ろにしているドロシーに、今さらカルノンが心を動かすとは思えない。
ドロシーも言わなくていいと言っているのに・・・。
小さい子は親に良いところを見てもらいたいのに、そんな子が知らせなくてもと言っているってことは、よっぽどのことだよ!?
その結果、なによりも残酷な言葉が降ってきてしまったじゃないですか・・・。
サリーに悪気はなく、ドロシーが素晴らしい子だと知ってほしいという善意なんだろうけど。
レイもサリーもこれだけドロシーの近くにいるんだから、何か力になってほしかった。
もう少し深い所を覗いて、ドロシーが心を休ませられる場所でいてほしかった。
二人とも優しい人であるだけに、もっと多くを望んでしまう。切ないなぁ。
『暴君様は優しくなりたい』1話のストーリーまとめ
・皇太子レイモンドを殺し、ドロシアは暴君となった
・二度目の人生では暴君となった後悔を繰り返さない為、優しく生きることを目標とする
・父親カルノンは妻アリスを亡くしたことにより、ドロシアに辛く当たる
あっという間に沸点到達、どっかーーーんだよ!
始めからドロシーの幸せをただひたすらに祈る回でした。
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